加藤研を飛び出し社会で活躍しているOBの方々が、一年に一度、どこからともなくわらわらと集まり、
なにやら楽しそうな事をしているこの部屋。
私が加藤研を卒業したのはたった2年前のことですが、
異様なエネルギーを帯びたこの空間に自分が踏み込むときが、
こんなに早く訪れるとは思っておりませんでした。
と、いいますのも、この空間に戻ってこれるのは、
社会という砂漠で有り余る才能と抜きんでた自己管理能力によって【時間】という鍵を手に入れた選ばれし冒険者のみで、自分がその一人になるには砂漠での経験が相当に必要であると想像していたからです。
しかし、実際社会人になってみると【時間】への意識が高まり、
またそれに対して貪欲になるせいなのか、
自分のために費やせる【時間】がいろんなところにちりばめられていることに気付きます。
むしろ、足りないのは若さといったらいいのか、
がむしゃらさといったらいいのか…祭りの熱気を傍観してしまう自分に打ち勝って、自ら神輿を担ごうとする、その心です。
はっぴに、ねじりはちまき、足袋を揃えて、ぐっと帯を締め直して。
まだまだ、若いもんには負けないですよ。